これまでのお話⇒【オーストラリア ワーキングホリデー】
ケアンズでシェアハウスに住み、学校に行きながらアルバイトをする日々が続いた。
髪の毛の色もだいぶ抜けてきて、ライオンの様になってきたなぁ~…ただでさえクセ毛なのに。
ケアンズの郊外へ
休日は、学校仲間やシェアメイトたちと
バギーに乗りに行ったり、
車を借りて郊外にも出かけた。
いくみんも、国際免許は日本で取っていった。
日本での運転免許があれば、警察署か免許センターで申請できる。
1~2週間かかり、手数料が2400円。
1年間の有効期限で発行され、海外で自由に運転できるのだ。
ラピュタの世界観、パロネラパーク
ある時、ケアンズから車で90分くらいの熱帯雨林の中にある
「パロネラ パーク(Paronella park)」へ行った。
「天空の城ラピュタ」の城に似てると言われる神秘の古城
「ロワー リフレッシュメント ルームズ」がある場所だ。
樹齢約6000年のイチジクの大木やミーナの滝…
緑あふれる場所。
一日中園内を探検し、暗くなった帰り道
山道を走ってると目の前にキラキラと光輝く無数の土ボタルが現れた。
車内に歓声が上がり、車を止め、外に出てみんなで眺めた。
思い出の一ページ。
消えた腹巻
そんなある日、学校帰りに海沿いにあるラグーンに行った。
ビーチのないケアンズで水に浸かれる唯一の場所。
良くここで遊んだ。
更衣室で水着に着替え、ロッカーに貴重品を預け、水の中にダイブ!
太陽がシャンシャンと照り付ける!
火照った体で水の中がめちゃくちゃ気持ち良い!
2時間くらい遊んだだろうか。
ロッカーに戻り、着替えようとした時、
あれ、“腹巻”が無い…
いつもお腹に巻いてた腹巻。
スーツケースではなくバックパック一つでオーストラリアに来て、ドミトリールームやシェアルームで暮らしてたいくみんは、貴重品を確保するところが無かったので
日本から持ってきた現金10万円を常にお腹に巻いていた。
“腹巻”と呼んでるが、お金を分散させた方が良いということから生まれた旅グッズだ。
バッグには現地のお金、お腹には日本円を。
もしスリに遭い一文無しになったとしても、この10万があれば、日本に帰れるだろう。
そう考えてたのだ。
約5カ月間、大事に身に付けてた腹巻。
そういえば最近、若干ボロボロになって来てたな。
愛着も湧いてた。
シェアハウスに戻り、部屋の中を探すも、出てこない。
はぁ~…
やっぱりあの時か。
確かにラグーンに行ったときには巻いてて、取り外したのだ。
着替えた時にロッカーに入れたはずが、落としたのかな。
はぁ~
注意が足りなかった。
それから数日が経っても、二度と出て来ることは無かった。
腹巻が消えた…。
頭の中は悲しみと怒りでどうにもならない状態に。
絶望だ。
いくら考えたってどうにもならないのだ、
忘れるしかない
次の日からお腹は少し風通しが良かった。
それがやけに寂しかった。
さよなら…いくみんの腹巻よ涙
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